猫2匹を同時にお迎えして後悔しない？多頭飼いの現実と成功のポイント

最近は、猫を2匹同時にお迎えする多頭飼いが注目されています。

特に初めて猫を飼う方にとって、子猫を2匹同時にお迎えすることは、メリットが多いと言われています。

しかし、飼育費用や世話の手間も増えるため、事前にメリット・デメリットを理解し、必要な準備を整えることが重要です。

この記事では、猫2匹を同時にお迎えする際のメリット・デメリット、注意点、必要な準備などを詳しく解説します。

猫2匹との幸せな生活を夢見ている方は、ぜひこの記事を読んで、多頭飼いのための準備を進めてみましょう。

猫2匹を同時にお迎えしたい！

猫2匹を同時にお迎えすることは、猫たちにとってより豊かな生活環境を提供できる可能性を秘めています。

ただし、飼い主さんの負担も増えるため、しっかりと検討することが重要です。

猫の2匹飼いのメリット

2匹の猫を同時にお迎えすることには、様々なメリットがあります。

単独飼育の場合と比較して、猫たちの生活の質が向上するだけでなく、飼い主にとっても嬉しい変化があるでしょう。

主なメリットを以下にまとめました。

孤独を感じにくくなる

猫は単独行動が得意な動物ですが、実は社会性も持ち合わせています。

そのため、飼い主が仕事などで長時間不在にする場合、1匹での留守番は大きなストレスとなることがあるのです。

多頭飼育の場合、常に一緒に過ごす仲間がいるため、孤独感を感じにくくなります。

お互いに寄り添い、グルーミングしあったり、一緒に遊んだりすることで、精神的な安定を得られると考えられています。

特に、留守番が多い家庭では、2匹で飼うことで、猫のストレスを軽減できるでしょう。

また、夜行性である猫は、人間が就寝中でも活動的な時間帯があります。

2匹であれば、その時間も互いに遊び相手となり、寂しさを感じることなく過ごすことができるでしょう。

ただし、猫によっては、他の猫の存在がストレスになる場合もあります。

元々警戒心が強い猫や、縄張り意識が強い猫は、多頭飼育に適さない可能性があります。

それぞれの猫の性格を考慮し、多頭飼育が適切かどうか判断することが重要です。

社会性が育まれる

生後2週から9週までの期間は、猫の社会化期として知られています。

この時期に兄弟姉妹や他の猫と接することで、猫同士のコミュニケーション方法や適切な行動を学べます。

多頭飼育の場合、猫同士でじゃれ合ったり、グルーミングし合ったり、時には喧嘩をすることで、社会性を育むことが可能です。

遊びを通して、噛み加減や適切な距離感を学び、他の猫との関わり方を身につけていけるでしょう。

一方、1匹で育った猫は、猫同士のコミュニケーションを学ぶ機会が少なく、他の猫と出会った際に適切な対応ができない場合があります。

例えば、過剰に威嚇したり、怖がって逃げ隠れしたりする可能性があります。

多頭飼育によって得られる社会化の経験は、猫が穏やかで安定した性格を形成する上で重要です。

人間や他の動物との関係も良好に保てるようになります。

運動量が増える

猫は狩猟本能を持つ動物であり、定期的な運動は健康維持に不可欠です。

本来、1日に10～30分程度の運動が望ましいと言われています。

特に室内飼いの場合、運動不足になりやすい傾向がありますが、2匹で飼育することで自然と運動量を確保できるでしょう。

2匹で一緒に暮らす猫は、追いかけっこやじゃれ合いを通して、活発に動き回ります。

これは、単独飼育の猫に比べて、より多くのカロリーを消費することに繋がります。

運動不足は肥満の原因となるだけでなく、様々な健康問題を引き起こす可能性があるため、遊びを通して運動量が増えることは大きなメリットと言えるでしょう。

特に、子猫や若い猫は、非常に高いエネルギーを持っています。

1匹だけでは十分にエネルギーを発散できない場合もありますが、2匹であればお互いを遊び相手とすることで運動量を増やせる可能性があります。

新しい環境に慣れやすくなる

猫は新しい環境に敏感な動物で、環境の変化によるストレスを感じやすい特徴があります。

しかし、2匹同時に新しい環境に迎え入れることで、このストレスを軽減できる可能性があるのです。

一緒に育ってきた兄弟姉妹や、同時期に生まれた子猫同士であれば、お互いの存在が心の支えとなり、新しい環境でも安心感を得やすくなります。

見知らぬ場所に1匹で置かれるよりも、慣れ親しんだ仲間がいることで、不安や恐怖を和らげることができるでしょう。

また、新しい環境への適応には、探索行動が重要です。

1匹だと警戒してなかなか新しい場所を探索できない猫も、仲間がいることで、安心して探索行動を始められることがあります。

お互いに刺激し合い、新しい環境を積極的に探検することで、より早く慣れることができるでしょう。

仲の良い姿に癒される

2匹の猫が互いに信頼関係を築いていると、様々な仲睦まじい行動を見せてくれます。

猫同士が仲良く寄り添って眠る姿、互いに毛づくろいをする姿、一緒に遊んでいる姿は、飼い主にとって大きな癒しとなります。

日々の疲れやストレスを忘れ、穏やかな気持ちになれる瞬間を提供してくれるでしょう。

寄り添って眠る姿は、最も一般的な信頼関係の表現です。

猫は警戒心が強い動物であり、安心できる相手の近くでしか眠りません。

2匹が互いを信頼している証として、ぴったりと体を寄せ合って眠る光景が見られます。

また、互いの毛づくろいも、親密な関係性を示す重要な行動です。

毛づくろいは単なる清潔維持だけでなく、社会的な絆を強める行為としても機能します。

特に頭や首筋など、自分では手入れが難しい部分を互いにケアし合う様子が観察できるでしょう。

遊び時間には、追いかけっこやレスリングなど、活発な相互作用が見られます。

このような遊びを通じて、互いの信頼関係がさらに深まっていくのです。

時には同じおもちゃを共有したり、順番を待って遊んだりする社会性の高い行動も見られます。

猫の2匹飼いのデメリットは？

猫を2匹飼うことは、多くの喜びをもたらしますが、同時にデメリットも存在します。

飼育を検討する際には、これらのデメリットについても十分に理解しておく必要があります。

まず、飼育費用が1匹の場合と比べて2倍になることは避けられません。

フード代、トイレ砂代、おもちゃ代など、日々の生活に必要な費用はもちろんのこと、医療費も2倍かかることを想定しておく必要があります。

病気や怪我をした際には、高額な治療費が必要になる場合もあります。

ちなみに、アニコム損害保険株式会社が、2023年の1年間にペットにかけた費用を調査したところ、猫に関しては1匹あたり平均約17万円という結果だったそうです。

参考：ペットにかける年間支出調査｜アニコム損害保険株式会社

また、飼育費用だけでなく、世話の手間も2倍になります。

トイレの掃除、食事、ブラッシング、遊びなど、毎日行う必要があるケアは、猫の数が増えるほど増加します。

猫はそれぞれ性格や健康状態が異なるため、個別のケアが必要になる場合もあるでしょう。

さらに、猫を2匹飼うと、清掃の手間も増加します。

特に抜け毛の量は2倍になり、こまめな掃除が必要です。

猫の抜け毛やフケはハウスダストとなって室内に蓄積されやすく、アレルギー症状を引き起こす可能性もあります。

猫を2匹一緒に引き取る際の注意点

2匹の猫を同時にお迎えする際には、いくつかの注意点があります。

事前の準備を怠ると、猫にとっても飼い主にとっても負担が大きくなってしまう可能性があります。

相性の良い猫を選ぶ

猫を2匹飼う場合、猫同士の相性は非常に重要です。

相性が悪い猫同士を無理に一緒にすると、喧嘩が絶えなかったり、一方の猫が強いストレスを感じてしまう可能性があります。

相性の良い猫を選ぶことで、猫たちがストレスなく、幸せに暮らせる可能性が高まるでしょう。

一般的に、兄弟姉妹や、同時期に生まれた子猫同士は、相性が良いとされています。

一緒に育つ中ですでに社会的な関係性を築いているため、新しい環境でもスムーズに共同生活を送れる可能性が高いです。

また、人懐っこい性格の猫は他の猫との相性も良い傾向にあります。

保護猫を譲り受ける場合は、保護団体に相談してみるのも良いでしょう。

保護団体は、それぞれの猫の性格や相性などを把握しているため、適切なアドバイスをもらえるはずです。

すでに多頭飼育をしている家庭から譲り受ける場合も、先住猫との相性を確認することが重要です。

年齢差については、4～5歳以内が望ましく、特に若い猫ほど環境への順応性が高くなっています。

一方で、高齢猫と子猫の組み合わせは、活動量の差が大きく、高齢猫にストレスを与える可能性があるため避けた方が良いでしょう。

組み合わせ	相性	特徴
子猫×子猫	◎	環境への順応性が高く、遊び相手として最適
成猫×子猫	○	年齢差が小さいほど良好
メス×メス	○	比較的穏やかな関係を築きやすい
オス×オス	×	縄張り意識が強く、対立しやすい

しかし、どんなに相性が良いとされる組み合わせでも、実際に一緒に生活してみないと分からない部分もあります。

そのため、新しい猫を迎え入れる際には、トライアル期間を設けることが推奨されています。

トライアル期間中に、猫たちの様子をよく観察し、相性を確認することで、後々のトラブルを避けることができるでしょう。

不妊去勢手術を行う

猫を2匹同時に迎えるにあたって、不妊去勢手術は非常に重要な責任です。

特に多頭飼育においては、不妊去勢手術を行うことで、猫たちの健康を守り、飼育崩壊といった深刻な問題を防ぐことに繋がります。

不妊手術を行う最大の理由は、望まない妊娠を防ぐことです。

2匹が異性の場合、避妊去勢手術を行っていなければ、すぐに繁殖し、子猫が生まれてしまう可能性があります。

子猫が増えることで、飼育スペースや経済的な負担が増加し、適切な飼育が困難になるケースも少なくありません。

このような状況は、多頭飼育崩壊へと繋がる危険性を孕んでいます。

たとえ親子や兄弟姉妹であっても繁殖行為を行うので注意が必要です。

また、不妊去勢手術は、オス同士、メス同士の場合でも重要です。

手術によってホルモンバランスが安定することで、猫同士の関係性が良好に保たれます。

オス同士では縄張り争いが減少し、メス同士では発情期特有の攻撃的な行動が抑制されます。

脱走のリスクを減らし、猫の安全を守る上でも有効です。

スプレー行動や発情期の鳴き声などの問題行動の抑制、病気のリスクの軽減にもつながります。

手術費用は動物病院によって異なりますが、一般的な料金は以下の範囲です。

• メス猫（避妊手術）：25,000円～40,000円
• オス猫（去勢手術）：15,000円～25,000円

十分なスペースを確保する

猫2匹の飼育には適切な生活空間の確保が不可欠です。

理想的には、猫1匹につき1部屋の確保が望ましいとされています。

これは、猫がストレスを感じた際に、一時的に離れることができる避難スペースを確保するためです。

2匹の相性が悪い場合は、完全に別々の部屋に分けて飼うことも想定しておかなければなりません。

また、猫は水平方向だけでなく垂直方向の空間も必要とします。

キャットタワーや棚などを設置し、上下の移動も可能な環境を整えることで、実質的な生活空間を広げることができます。

さらに、各々の猫が安心して休める場所を確保することも大切です。

ケージやキャットハウスなどを複数用意することで、猫同士の摩擦を軽減できます。

なお、十分なスペースがない場合、猫は以下のような問題行動を起こす可能性があります。

• 攻撃性が増す
• 過剰なグルーミング
• 食欲不振
• 排泄の失敗

快適な生活環境を提供することは、猫の健康と幸せを守る上で非常に重要です。

必要なアイテムをしっかりと準備する

猫を2匹迎え入れる際には、必要なアイテムを事前にしっかりと準備することが大切です。

準備が不十分だと、猫たちがストレスを感じたり、トラブルが発生する可能性があります。

快適な生活を送れるよう、猫の数に合わせて必要なアイテムを揃えましょう。

• トイレ
• 食器・水飲みボウル
• キャットタワー
• ケージ（2段～3段）
• ベッド
• 爪とぎ
• おもちゃ
• キャリーバッグ

まず、トイレは「猫の数＋1個」を用意するのが望ましいです。

猫は清潔な環境を好むため、トイレが汚れていると我慢してしまい、健康問題につながる可能性があります。

十分な数のトイレを用意し、それぞれ適度な距離を保って設置することで、猫たちがストレスなく排泄できる環境を整えられるでしょう。

また、猫それぞれが安心して食事ができるよう、食器と水飲みボウルは猫の数だけ用意するのが理想的です。

同じ場所で食事をすることに抵抗がある猫もいるため、別々の場所で食事ができるように準備しておくと良いでしょう。

猫は高い場所を好むため、上下運動ができるキャットタワーも必須アイテムです。

2匹が同時に利用できるよう、複数設置するか、大型のものを選びましょう。

高さ170cm程度あれば、十分な運動スペースと休息場所を確保できます。

ケージは、新しい環境への順応期間や、体調不良時の隔離用、災害時の避難用などで必要です。

災害時の避難方法を考えておく

災害発生時の避難についても、1匹の場合とは異なる備えが必要です。

猫の数が増えるほど、避難時の安全確保は複雑になり、迅速な行動が求められます。

事前の準備と心構えが、猫たちの命を守る上で非常に重要です。

避難時に必要な持ち物は以下の通りです。

• キャリーバッグ
• 食事と水（1週間分）
• 食器類
• トイレ用品
• ハーネス・リード（運動をさせるため）
• 写真（はぐれたときのため）
• 薬

1匹の場合と比べて、2匹では必要なキャリーバッグの数も2倍になり、移動や管理の負担が増加します。

避難場所によっては、ペットの受け入れ頭数に制限がある場合もあり、2匹を同時に受け入れてもらえる場所の確保が課題となる可能性もあります。

また、災害時の混乱の中で、2匹の猫を同時に安全に確保し、避難場所まで移動させることは容易ではありません。

そのため、2匹の猫それぞれに合ったキャリーバッグを準備し、普段からキャリーバッグに慣れさせておくトレーニングが不可欠です。

キャリーバッグを安全な場所として認識させておくことで、緊急時にもスムーズに避難することができます。

また、避難経路の確認や、避難場所への移動手段の確保など、具体的な避難計画を立てておくことも重要です。

猫2匹を同時にお迎えしたい：よくある質問

猫2匹を同時にお迎えしたいと考えた時、様々な疑問が浮かぶことでしょう。

ここでは、よくある質問とその回答を通して、多頭飼育に関する理解を深めていきましょう。

猫は1匹飼いと2匹飼いのどちらが幸せ？

一概にどちらが幸せか断言することはできません。

1匹飼いの場合、猫は飼い主との絆を深めやすく、単独で過ごす時間が多いため、自分のペースで生活できます。

しかし、留守番が多い環境では孤独を感じやすくなることもあります。

それぞれの猫の性格や飼い主のライフスタイルも考慮した上で、最適な飼育方法を選択することが大切です。

猫をいきなり2匹飼うのは大変？

猫をいきなり2匹飼うことは、確かに大変な面もあります。

1匹の場合に比べて、飼育費用や世話の手間は2倍です。

食事の用意、トイレの掃除、ブラッシングなど、毎日行う必要があるケアも2倍の量になります。

また、病気になった場合は、医療費も2倍かかります。

さらに、2匹の猫の相性が悪かった場合、喧嘩の仲裁や、場合によっては別々の部屋で飼育する必要も出てくるでしょう。

しかし、事前の準備をしっかり行い、猫たちの様子を注意深く観察することで、多くの飼い主が2匹の猫との生活を楽しんでいます。

2匹飼いの場合のトイレやケージはどうする？

トイレは、「猫の数＋1個」を用意するのが理想的です。

例えば、2匹飼いの場合は、3個のトイレを用意しましょう。

これは、猫が縄張り意識を持つこと、他の猫が使ったトイレを嫌う場合があることなどを考慮したものです。

ケージは、必ずしも必要ではありませんが、それぞれの猫が安心して休める場所として用意しておくと良いでしょう。

特に、多頭飼いを始めたばかりの頃は、猫たちがストレスを感じやすい時期です。

ケージがあれば、自分の縄張りとして安心して休むことができます。

また、病気になった時や、来客時などにも役立ちます。

猫は兄弟で引き取るほうがいい？

兄弟で引き取るメリットは、すでに良好な関係が築かれているため、新しい環境でも比較的スムーズに適応できる可能性が高いことです。

子猫の頃から一緒に過ごしてきたため、お互いの性格や行動パターンを理解し合っています。

そのため、多頭飼いを始めるにあたっての初期のストレスを軽減できる可能性があります。

しかし、兄弟だから必ず相性が良いとは限りません。

成長するにつれて性格や相性が変化することもあります。

オス同士でも仲良くできる？

オス猫同士の組み合わせは、縄張り意識が強く働くため、一般的に相性が良くないとされています。

特に成猫同士の場合、縄張りを巡って対立する可能性が高いです。

ただし、去勢手術を受けている場合は、縄張り意識や攻撃性が弱まるため、オス同士でも比較的仲良くしやすい傾向にあります。

重要なのは、それぞれの猫の性格や相性を理解し、適切な環境を用意することです。

十分なスペースを確保し、それぞれの猫が安心して過ごせる場所を用意することで、オス同士でも良好な関係を築くことができるでしょう。

猫2匹を同時にお迎えしたい：まとめ

猫2匹を同時にお迎えすることは、適切な準備と環境が整えば、猫たちの社会性を育み、寂しさを軽減できる素晴らしい選択となります。

特に兄弟猫や年齢の近い子猫同士であれば、自然と良好な関係を築きやすく、新しい環境への適応もスムーズです。

しかし、飼育費用や世話の手間が増えること、相性の問題など、デメリットも存在することを理解しておくことが重要です。

まずは経済状況や飼育環境を見直し、長期的な視点で準備を進めていきましょう。